“火事により廃村となった村と謎の失踪事件”

“火事により廃村となった村と謎の失踪事件”

 

 

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富士五湖周辺にあった廃村

 

1998年12月。山梨県南都留郡限界集落でその事件は起こった。

当時8戸14人が暮らしていた。

その日は珍しく、強く風が吹いていた。

夕方、村民が落ち葉を焼却していた際、枯れ草が舞い、殻葺屋根に落ちた。

火は瞬く間に燃え広がり、4戸が全焼。4人が焼死した。

村民全員が後期高齢者だったため、町に住む親族のもとに移住した。

その日から、村は無人となり、廃村と化す。

 

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今この村には誰も住んでいない

 

無論、その出来事は事故であったが、その村で一人暮らしをしていたとある老婆は行方不明の

ままである。

その老婆は、火事のその日まで、村民と日々衝突していたという。

火事で生き残った村民の話では、彼女は村のシャーマン(祈祷師)の末裔で、雨乞い、農耕祭祀、謝肉祭の際に姿を現したが普段は納屋のような場所に籠もっていたという。

昭和の頃は、村民は病気のときも彼女に頼っていたが、随分遠くにあった病院による、限界集落を定期的に訪問するホームドクター制度ができてから、邪魔者扱いしていたという証言もある。

 

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シャーマンが住んでいたとされる小屋(奥右)

 

火事で焼死した村人の数人は、手を縛られていたとか噂もある。

それが消えたシャーマンだったという事実はない。

なぜならば、その村には、自ら手足を縛って拘束して苦行を行う因習があったとも聞く。

その老婆は未だ見つかっていない、

事件は未解決のままである。

 

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パンの代金を払うべき

1995年オーストラリアで暮らしている時期にブロードビーチの劇場でマイケルベイ監督作品『バッドボーイズ』を鑑賞。拙い英語ヒアリングも単純明快ストーリーで問題なし。現代(2020年!)までシリーズ化される(とは誰が想像できた?)アクションコメディ。

当時はまだ自分にはマッスルマシンガンブームの名残もあり楽しめた。ただ当時から主演の俳優に違和感があった。ニヤケ顔の長身の方。あれ役づくりかと思ったら「何を演じてもキムタク」メソッドだった。

そんな彼が破竹の勢いで25年間スター街道まっしぐら。好きだったリチャードマシスン原作「地球最後の男 I Am Legend」を彼主演で何度目かの映画化。まあ観ますよ。彼はずっと彼なので逆に安心だ。余計な小芝居とかで変なノイズがない分ストーリーを楽しめるのではないだろうか。ところが大変だ。「え?病気治しちゃうの??伝説ってそっちの伝説!?」。

そんなこんなで彼が出演する作品は避けたい傾向にあった。

とある日見た予告篇。青い皮膚の彼が『マスク』のジムキャリーばりに狂ってる。

『アラジン』実写版。

アニメは未見。今後も予定なし。ただしこの『アラジン』はなぜかこの「青い彼」の活躍が気になって鑑賞。

彼は映画がはじまって早速登場。青くない。雲行きが怪しい。ところが「彼」の問題ではなかった。

こちらは前提として細かいストーリーは知らない。彼が昔話をはじめる。

中東とインドが混ざったような巨大な国。当時こんな巨大なサイズの町が存在したのか。中東系、インド系、アフリカ系の人種が混ざった多国籍感。架空だとは理解している。

女はパンの代金を払わずに貧乏風の子供に商品のパンを勝手にあげる。文句を言う店主。当たり前だ。パンを盗んだ女はきっと身分の高い人だろう。それを隠している。『ローマの休日』的な。そこに若者。スリのスキルで女を助ける。パンの代金をもらえない店主。可哀想。スリ(主人公)は姫だった女に惚れてランプの魔人に別の国の王子だと偽りの魔法をかけさせ姫を騙す。これって詐欺だよね。

国王の次に偉い人が悪役なのだが正直この人悪くない。実力で王国のナンバー2まで成り上がり国を広げたいと尽力する。多少の横暴も権力を持ったら許容範囲だ。国民の死を無視する某首相よりまだまし。

「彼」が演じるランプの魔人もしかり。ランプを擦ったら絶対的ご主人になるはずなのに何故か悪役の願いを不貞腐れて渋々叶える。どういうこと?まあ彼が演じているからそんな薄っぺらな演出もありといえばあり。それよりも魔人の魔法で国王なった悪役の警備のリーダーがパンの代金を払い損ねている姫の懇願に感化されて寝返る。なんという魔法の弱さよ。

エンディングで姫は女王になる。そしてスリで詐欺師の主人公とキスして相思相愛エンディング。

なんと最後までパンの代金を払わない。

あと気になったのはしゃべるオウムとしゃべらないサルの設定の境目。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 サントラ擦った

 

 

 

 

 

 これと・・・

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 これを観たら後は大丈夫

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寓話のままでお願いします

漫画はほとんど読まないが唯一新刊を楽しみにしている漫画がザ・ファブルだ。

数年前出版元の講談社ザ・ファブルの実写化を打診しに行ったことがある。ここには書けないがとある俳優を想定して企画書を持って行った。

ファブルは顔が肝だと思った。漫画では特に表情のない目が印象的だ。くりっと二重まなこでは表現できないと考えた。

コミックの帯に映画化決定の告知でファブル役の俳優を見たとき集客はもちろんだがアクションができることも想定しているのだと思った。だがザ・ファブルの実写化はアクション映画になるはずがない。と思ったが凡庸なアクション映画になっていた。

原作でも警察がまったく介入しないがそれはファブルが秘密裏に仕事をするからで実写版のオープニングの大銃撃戦(あの意味ないグラフィック最悪)や最後のヒロイン奪還シーン(現代のごみ処理場の構造ってあんな感じなのか)のばかみたいな多勢スタントでは「劇中の世界には警察不在なの?」「そうかこの映画はファンタジーなんだな」としか考えられない。

ところどろこ原作を踏襲しているギャグシーンもすべて笑えない。ただしギャグシーンとして撮影していないなら謝りたい。

冗長なアクションシーンのせいで尺の関係上端折った原作での大事なエピソードであるファブルと若頭(カンパニーって)との関係やヒロインがデリヘル嬢にされるまで追い詰められる(あんなことやこんなことしなければならないからヒロイン役の女優には無理だけど)苦悩は薄っぺら。もしかして監視カメラを見破るエピソードを無くしたのも相棒の女役の女優に着替えシーンとかさせられないからバッサリとか。まさかね。

細かいこと言えば原作でファブルが描いたイラストが劇中でも登場するが原作で描かれていないオリジナルのイラストはまったく別の人間が描いているとしか思えないほど種類が変わっていた。そういうのって監督とか気にならないのかな。主演俳優に実際描いてもらうか原作者に依頼すればいいのに。

 

 

漫画はすこぶる面白いのに。

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十徳男

期待はあった。そもそも『キャストアウェイ』や『流されて』『蠅の王』などの無人島漂流サバイヴはジャンル的に好物だ。

無人島に流された若者が偶然流れ着いた死体を「十徳ナイフ」のように用いて生き残るサバイバル映画だと思っていた。

鑑賞後まったく別次元の感想を持った。

スイス・アーミー・マン』。

タイトルは完全なミスリードだった。

オープニングの小さな無人島は主人公の孤立した現状を表現した。

死体を見つけてから大きな島に流れ着くのは心にゆとりができた現れだろうか。

実際は現場は無人島でも孤島でもなくストーカーしていた好きな女の自宅の崖下の川辺で当てつけのように自殺しようとしていた主人公が偶然流れついた死体と戯れていたという話。完全なるサイコパス映画。

なのにどうして鑑賞後は腑に落ちてしまったのだろう。

人前で屁さえできない内向的な主人公が逮捕された時の人前での全力放屁。

劇中すべて妄想だったはずの死体のくだらない放屁ギャグに対して願えば叶う的感動に仕上げ「ようとし」た監督のピュアなアプローチ。

正直。死体がしゃべりはじめて間もなく途中退場か途中爆睡かもという不安が襲ってくる。と同時にどういう着地をするか淡い期待も湧き出る。

もとを正せばサイコパスによるパラノイドだから何やってもいいじゃんなはずなのに。

なのだが見終わったあとオープニングで海に浮遊していた数々の手書きメッセージは彼の必死な社会に対するSOS信号だったことがわかる。

そして小さな無人島での自殺未遂は主人公がひとりで社会に取り残された現実をこれみよがしにわかりやすく表現していたという事実。

コミュ障による苦悩からやがて一方通行の恋や父親との確執に着地点を見いだせた孤独な男のハッピーエンディングでまさに腑に落ちたのだ。

 

自分はとある創作準備にどんずまりつづけていた。脚本が先に進まずにいた。

これでいいのか本当に。これまでの経験では観たこともない構成を拙い脚本に落とし込もうとしていた。

ところがこの「十徳男」のおかげで自分は間違っていなかったという確信が持てた。

 なんだ現実では俺を助けているじゃん。素晴らしい。

 

 

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 ポールダノといったらやっぱりこれでしょう。

 

 

 

 いいね。十徳ナイフ。

 

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 いやらしい。子供ながらに思った。素晴らしエロし。

 

 

 

XXX RATED Original PV "LOUD MINORITY"

これまで様々なジャンルの映像(企業PV・映画・TVCM)を企画・製作・制作・配給・プロデュース・演出・構成しきた「奇妙フィルム」では多少のお金なら損しても出し惜しみはせんという屈強なクライアントを募集しております。

以下HP

https://kjseriousjoke.wixsite.com/mysite

 

ちなみに最近のお仕事です。

下北沢にある素敵ショップ「PRANK Weird Store」からの新レーベル「XXX RATED」Original PVです。

店主によるとアップした瞬時に来客が増えたとか減ったとか。

 

www.youtube.com