推移律アレゴリ

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諸説イントラセレブラルソィル5

諸説イントラセレブラルソィル 作 奇妙フイルム 5. 小田急線S駅、乃至、C駅が最寄駅である都立K公園。桜の名所でも知られている。 春爛漫。 ソメイヨシノが狂い咲く樹下、ファミリーパークで多くの家族やカップルが花見を楽しんでいる。 手作り弁当と酒に…

諸説イントラセレブラルソィル4

諸説イントラセレブラルソィル 作 奇妙フイルム 4. 三月が始まる頃、獣害のニュースが立て続けに報道された。 関東・甲信越地方のあらゆる場所で、熊が町に下りて人を襲った。 本来なら、本州に棲息するニホンツキノワグマは人を食料としない。 襲われる場合…

諸説イントラセレブラルソィル3

諸説イントラセレブラルソィル 作:奇妙フイルム 3. バンカー・パレスホテルでは、四季の割合を決める会議が行われていた。出席者は、春担当の柊氏、夏担当の桜井氏、秋担当の葉月氏、そして彼らのなかでもっとも体格のいい冬担当の綜馬氏の四名である。バン…

諸説イントラセレブラルソィル2

諸説イントラセレブラルソィル 作:奇妙フイルム 2. 彼女はとてもゆっくりと笑う。 一度なにかを噛みしめるように。 まるでなにかを思い出すように。 まるで笑うことがいけないかのように。 彼女は笑うことを躊躇している。 けれどきっぱり笑うと大きな口で…

諸説イントラセレブラルソィル1

諸説イントラセレブラルソィル 作:奇妙フイルム 1.一月十一日。月の自転が変動した。その日は満月だった。 うさぎのもちつきの絵柄がかわった。 一月十二日になると、ダークサイド・ムーンが恥ずかしそうに俯いたあとはにかんだ。 まるで、生まれたての赤子…

絵画北壁

samsara 奇妙フイルム 作

COP CAR/コップ・カー・・・

『ザ・ゲスト』は非常に奇妙な映画だった。 イラクに従軍した息子の悲報を伝えにやってきた兵士を家に泊めてやるが実は男には秘密があって・・・といった内容。 息子を失った母親を慰め傷心の父親の友人となってやる。 いじめられっ子だった弟を助けて思春期…

interiorly kingdom

interiorly kingdom 製作・脚本・監督:奇妙フイルム 出演:奇妙劇團 撮影:鳩飼マイケル

クリーピー・・・

『蜘蛛の瞳』は今でも何度でも観たくなる映画(Vシネ)だ。 哀川翔がダンカンと再会する冷めた会話。 菅田俊の存在感。 大杉漣のおとぼけ。 無感覚の殺人。 血飛沫の無い銃撃。 女性に投げる石。 河原のシーツ。 そもそも哀川翔とダンカンは知り合いだった…

レヴェナント・・・

ある日森にいた。 大雪が降った翌朝に山を登った。 獲物を追って。 途中勾配がゆるやかになり平地に幾何学的な林が現れた。 しばらく惚けた。 『レヴェナント』を観たとき思い出したのは森と人間だった。 散弾銃をかまえて山道を歩む。なるべく音をたてない…

奇跡の女性・・・

『WONDER WOMAN』の予告篇をなんどもリピート再生。 『MADMAX FURYRORD』の予告篇以来。 本来アメコミ映画に興味ないのに。 たしかに『アイアンマン』は構成の巧みさにしびれた。 わざわざストーリー展開を箱書きに起こしたほどに。 『ダークナイト』はジョ…

ロッキー・バルボア・・・

『ロッキー・ザ・ファイナル』。 いまはなき銀座シネパトスにて鑑賞した。 試合のハイライトでダウンしたロッキーが拳で体を支えながらのモノローグ。自問自答。 劇場で嗚咽を漏らすほど号泣。抑えようと必死。 追い打ちをかけるファイナルベル。ビル・コン…

四季の死期・・・

『ボラッド』は現実世界で狂気じみたフェイクがアンモラルを手土産にリアルなモラルを破壊するドキュメンタリーだった。 フェイクが現実を凌駕するさまを延々とスクリーンに映し出し観る者を圧倒する。 偽善の暴露。 無知識の露呈。 大人のチ●コが人前で露出…

詩にゆくものへの祈り7

籠目の数式 今日籠にいれていた鳥が逃げた しばらく部屋をばたついたあと窓の隙間から空へ飛んでいった 俺はしばらく鳥が消えた空を見あげていた やがてなぜ空をながめていたのか思い出せなくなった 彼女が空にむかって鳥のなまえをよんだ 俺はその鳥になま…

詩にゆくものへの祈り6

偽善の弓 ありふれたなんの変哲もない土や泥のにおい 朝露にぬれて艶る青葉のかほり 君は見やったあとにしばらくしてから顔をゆがめる 鼻をつまんで不快そうにくさいとつぶやいた はじめ君のしぐさがなんことについてかわからなかった やがてそのしぐさがな…

詩にゆくものへの祈り5

團子蟲と國家 男はダンゴムシをあつめると決めた この世のすべてのダンゴムシをあつめたかった 手はじめに家の庭をさがした ていねいにひとつひとつしらみつぶしにあつめた 家の風呂釜がいっぱいになるほどあつまった 男は夜寝るたびにダンゴムシがうごめく…

詩にゆくものへの祈り4

屍の戯言 彼女はときどき笑顔で踊りだした 彼女はうれしくなると踊りたくなるようだ 彼女はうれしくなると自分を傷つけたくなるようだ 彼女はかなしくなると笑顔になるようだ 彼女はたのしいことがあるとさみしくなるようだ 彼女はさみしくなるとたのしくな…

詩にゆくものへの祈り3

思想の轍 右にいるのは喧嘩しているカップル 左にはおだやかに話す夫婦がいる カップルは主張をまげずにいられない 夫婦はなにかを諦めている カップルはなんども別れをくりかえしもとにもどる 夫婦は離れないがとくに必要だと感じていない カップルは過去の…

詩にゆくものへの祈り2

刻の棲家 小さくて軽くて早くて飽きない 大きくて重くて遅くていらだつ 飽きないけどいくらでもかわりがいる いらだつけどはなれたくない ひとりでも寂しくないからひとりでいい ひとりでは寂しいから誰かを想う 寂しくないのにひとりだと知られたくない 寂…

詩にゆくものへの祈り・・・

盲目の種蒔 コミュニティは自分でえらべない 君はそのコミュニティで決められたルールにまずはしたがう やがて別のコミュニティを目の当たりにし君は発見か拒絶かをえらぶことになった 発見ならばさらに別のコミュニティを探すし 拒絶ならもとのコミュニティ…

チナスキー好きー

西村賢太の小説は読んでいない。 だが無頼派としてのキャラが好きでウェブ日記を読んだりしていた。 映画版『苦役列車』は観た。日記で作者が映画をけんもほろろに斬り捨てた。 絶賛公開期間中なのに。えらい。 自分は20代「苦役列車」の世界を経験した。 日…

君の名は・・・

エンディング・・・ いい腕だ。君の名は? マーフィー。 からのタイトル。 高らかに鳴るメインテーマ。 そしてエンドロール。 脳がしびれた。とはこのことだ。 きっかけはその造形だった。 美術系の高校へと進学希望だった自分はあのメタルボディのフォルム…

じゆうをわれらに・・・

『ブルーリベンジ』は銃撃をリアルに見せていた。 弾丸が着弾した際の人体破壊描写。 粛々と進行する物語に効果をあげている。 矢が刺さる痛みより散弾のほうが痛くないんだね。主人公は死にぎわにそうのたまう。 アメリカ銃社会。報復の連鎖。銃を持つもの…

interiorly kingdom

interiorly kingdom 2016/モノクロ/4:3/©奇妙フイルム https://www.youtube.com/watch?v=ei_oMfXF-IU interiorly kingdom

となりにトトロ・・・

森が舞台の映画や小説はおおよそ面白い。 あまりに多すぎて挙げたらきりがない。 ちなみに『ランボー』と大藪春彦の「ヘッドハンター」は別格とする。 森で彷徨う。 森になにかいる。 森に住む。 森で狩る。たいていの場合は人を。 自分は冬になると山にある…

基礎の充実の上に・・・

『ブレードランナー ザ・ファイナルカット』DVDメイキングの未公開映像を観た。 じつはレイチェルのヌードを撮影していたことに衝撃を受けた。 なんてことだデッカードとレイチェルが裸でからんでいる。 本編ではデッカードが強く迫ると彼女は少女のよう…

コマンドーvバタリアン

80年代は二本立て映画があたりまえだった。 東映の映画館で観た『チャンピオン鷹』の同時上映は『五福星』(ユンピョウよりサモハン派だった)、『エクスプロラーズ』の同時上映『ヤングシャーロック/ピラミッドの謎』(当時黎明期のCGIに素直に驚愕した…

謝肉祭・・・

小学生のころお金持ちの子が当時高価なVHSビデオデッキを自分の部屋にもっていた。 すごい。部屋にテレビでさえ贅沢な時代なのに。 彼がもっていたビデオ『食人族』(当時ビデオレンタルも盛んではなかったから購入したのだろうか)の上映会がはじまった。 …

奇妙フイルム

奇妙フイルムは集合体。映画であり、小説でもある。アイディアだし吐露だ。時には詩でありウィスキーも煽る。正確ではないし間違っていると思わない。発信するべきものがあるはずと願いつつ。