ロッキー・バルボア・・・

ロッキー・ザ・ファイナル』。

いまはなき銀座シネパトスにて鑑賞した。

試合のハイライトでダウンしたロッキーが拳で体を支えながらのモノローグ。自問自答。

 

劇場で嗚咽を漏らすほど号泣。抑えようと必死。

追い打ちをかけるファイナルベル。ビル・コンティ渾身のサントラ。

ファイナラウンドから観客との握手エンディングまで涙腺がゆるみっぱなし。

DVDレンタルした際もおなじ場面で号泣。

 

自分にはファイナルベルがかかると感極まる習性がある。

ジョギングの際ももっぱらロッキーのサントラをヘビーローテーション

 

ファイナルベルがかかると速度をあげてしまいサビにさしかかると全力疾走。ジョギングなのに途中で力尽きるほどパブロフの犬状態。

 

『ロッキー』とのファーストコンタクトはテレビ。小学生。

羽佐間道夫の吹き替えによりロッキーというキャラクターを身近に感じた。

あきらかに貧乏だし好きな女の子は可愛くないしミッキーにはないがしろにされるし。

 

でもあきらめない男だった。不器用だけどひたむきでがむしゃら。

 

試合に負けたって潔い。本気だから。

 

当時の自分はスタローンに夢中だった。

スタローン熱は『ランボー怒りの脱出』ではじまり『ランボー怒りのアフガン』『コブラ』『オーバー・ザ・トップ』とスタローン主演作品は全部映画館で観た。

 

そしてむろん『ロッキー炎の友情』も。

しかしスタローン熱に侵されながら観た『ロッキー4』は自分のなかのロッキーシリーズとは別のものだ。

 

中学生のころスタローン熱が発端で筋肉マシンガンという重病が併発したがやがてその病も克服した。

シュワルツェネッガーの『コマンドー』『ゴリラ』『プレデター』『レッドブル』も無意識で劇場へむかった。

病は1985年から1988年というごく短い期間だった。

 

それ以前とそれ以後では映画の見方がまったくちはがっている。

ランボー(1982)』と『ランボー最後の戦場(2008)』は物語として直結している。

『ロッキー』『ロッキー2』『ロッキー3』『ロッキー・ザ・ファイナル』も直結している。

 

え?5・・・?

 

クリード』。

ファイナルからさらに老いたロッキー・バルボアが登場。アポロの息子にボクシングを教えるとってもいい話。

しかもロッキーが病に侵されているという悲劇でもある。

それなのにスクリーンで繰り広げられる展開に置いてけぼりになる。

なぜかアドニスの母メリーアンとロッキーが物語上一度も会わないことに違和感。

アドニスの試合。クライマックス。満を持してファイナルベル。

まずい。『ロッキー・ザ・ファイナル』のときよりも観客が多い。

恥ずかしい。嗚咽などもらせない。我慢だ。

 

が。

泣けない。

ファイナルベルだよ。ほら号泣だろ。

冷静になって見ると目の前で戦っているのはロッキーではない。アドニス・クリードだ。

 

残念ながら自分は『ロッキー』を観ているわけでなかったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロッキー (吹替版)

ロッキー (吹替版)

 

 

 

ロッキー2 (吹替版)

ロッキー2 (吹替版)

 

 

 

ロッキー3 (吹替版)

ロッキー3 (吹替版)