PRANK WEIRD STORE
タランティーノ版NBK希望
90年代中盤タランティーノが登場した衝撃。映画を観るこころづもりが変わった。『パルプフィクション』『レザボアドックス』『ジャッキーブラウン』。わざわざロスに『ジャッキーブラウン』ロケ地巡りするほどはまる。だからタランティーノ脚本作品ももれなく鑑賞した。トニースコット監督『トゥルーロマンス』(まったく。パトリシアアークエットのキュートさよ)。ロバートロドリゲス監督『フロムダスクティルドーン』。どちらも好きで何度も劇場に足を運んだ。
ところが『ナチュラルボーンキラーズ』。オリバーストーンはタランティーノ色を自分色に塗りつぶして当時流行っていた(といっても出遅れ感のある)MTV的映像ガチャガチャごちゃごちゃ感を丸出しにして社会派センチメンタルをふわっと上乗せした駄作(大好きなレイジとかそれっぽく音源使うなコラ)。頼むからタランティーノ本人でリメイクして欲しい。無いとは思うが。
脚本で飯を食ってる当時プロデューサーに登場人物の言動に対する「根拠」について何度もダメ出しされ推敲を重ねた記憶がある。自分的には「根拠などなくても理解できない言動が登場人物にはあるはず」だと抵抗したが結局「根拠のない根拠」が必ずフィクションである登場人物には必須なのだという境地にたどり着いた。物語を進めるうえで実際それが正しい。
男女の三角関係があるとする。その女はふたりの男を同時に愛している(と女はモノローグでのたまう)。男たちも疑いなく根拠がわかならない女を手放しで分け合う(だからといってBLでもないらしい)。その三角関係を理解できないまま物語をしれっと進める。エンディングの頃はその関係がより深まったようだ(ということをすべてモノローグで説明)。『野蛮なやつら/SAVAGES』(日本公開は2013年なのでNETFLIXで鑑賞)。オリバーストーン監督作品。やはり画面はガチャガチャごちゃごちゃ。理解不能な女が敵に拉致され男たちは必死に奪還作戦を練る。ひどい。ひどいついでに銃撃戦でみんな死んでしまい「まあそういう感じなのね」と思ったらモノローグが「これは違って」と逆再生して「南の島でわたしたちいまでも愛し合っています」という別ハッピーエンディング。
ふと思う。これって語り手である女の虚言を見せられたというちょっと怖い話なのかと。ちがうか。オリバーストーンってとんちきかない作家だから。
最後まで観れたのはベニチオデルトロとジョントラボルタのおかげ。
どうでもいいが『FDTD』以外のロバートロドリゲス全作品はまったく好きになれない。だって語り口がぺらっぺら。
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パトリシアの声。
メルの鼻の下
メキシコに実在した刑務所を舞台にアメリカ人犯罪者メルギブソンが大活躍。
『ブラッド・ファーザー』の流れで『キックオーバー』を鑑賞。これまたB級アクション映画。その昔80年代に男が乱射したり格闘したりする映画をとめどなく観まくったころを思い出す。アーノルドの『ゴリラ』や傑作『コマンドー』はもとをただせばB級だしチャックの『地獄のヒーロー』『デルタフォース』もジャン=クロードの『サイボーグ』しかりなんだったらシルベスターの『コブラ』なんかも結果B級。
『キックオーバー』も『ブラッド・ファーザー』もとにかく全体的にちょうどいい。
ちょうどいい出だし。ちょうどいいトラブル。ちょうどいいバイオレンス。ちょうどいいハートフル。ちょうどいい逆転劇。ちょうどいいエンディング。
監督が違えど脚本が秀逸なのかはたまたメルギブソンが手練れなのか開始から終わりまでずっとちょうどいい。
どちらも吹き替え版で観たのもちょうどよかった。ほぼフィックス声優磯部勉が違和感なくてちょうどいい。
ちょうどいい湯船につかっている至福に似ている。メルギブソンの鼻の下の長さもちょうどよかった気がした。
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すごいなこの並び。素敵。最高。
メルの前腕
劇中『マッドマックス』とほぼ同じ演出のアクションシーンが登場する。
それだけでニヤニヤしてしまいガタガタのストーリー展開もすべてゆるせた。
年老いたメルギブソンが水平二連散弾銃で追ってのバイカーを振り向きざまに撃つ。
もんどりうって転倒するバイカー。
もう一台は対向車線からやって来たトレーラーに正面から轢かれる。
わかっている。この監督はきっとわかっている。
『ブラッド・ファーザー』。
家出した娘が裏社会の人間から追われている。アウトローの親父が娘をかくまう。
相手はシカリオ。メキシカンギャング。
最後の敵の致命的な弾丸がメルギブソンの胸に直撃。俺はもう死ぬと娘に淡々と告げる。
フランス映画だったのは鑑賞後知った。ジャンクフードのようなB級映画だったが『マッドマックス』だってそもそも。
だからハリウッドのマネーメイキングスターになり、紆余曲折あったメルギブソンが年老いたアウトローとなって低予算映画に帰って来たことがとてもうれしかった。
この映画はNETFLIXで鑑賞した。ネットの海に広がる無数の作品群からなぜにメルギブソンだといえB級を選んだか。それは『パパVS新しいパパ2』でメルギブソンがパパ側の父親役で出演していたから。あの年老いてもなおたくましい前腕にときめいたからだった。
そして期待通りのメルギブソンのまさに丸太のような前腕&上腕に夢中となった。
キングチャイヨー 新作
題:quarter pounder
奇妙フイルムより告知です
これまで様々なジャンルの映像(企業PV・映画・TVCM)を企画・製作・制作・配給・プロデュース・演出・構成してまいりました。
「奇妙フィルム」では兎に角寛大なクライアントを募集しております。
以下HP
https://kjseriousjoke.wixsite.com/mysite
ちなみに最近のお仕事です。
下北沢にある「PRANK Weird Store」というオープンしたてのお店PVです。
店主によるとアップした瞬時に来客が増えたとか減ったとか。